弊社ホームページをご覧いただいた方から、給水ポンプの
メンテナンス時期や交換時期について、お問合せをいただ
くことが増えています。多くは委託されている管理会社や
現在取引されている業者あるいはメーカーからの見積りが
適正なのか?という、セカンドオピニオン的なお問合せで
す。
ポンプや送風機の消耗部品交換時期の目安は取扱説明書に
記載されています。施工業者から取扱説明書を受け取られ
ていない場合、メーカーのホームページからダウンロード
できることがあります。ただ、そこに記載されている時期
はメーカー推奨のものですので、少し早めになっています。
そこで、弊社の経験から推奨する主な部品の交換時期の目
安を記載いたします。機種によって使用している部品、使
用していない部品が有りますのでご留意ください。
①3~5年 メカニカルシール、ベアリング(軸受)、
ライナーリング、圧力タンク(アキュムレータ)
②6~7年 逆止弁(チェッキ弁、チェック弁、ラック弁)、
減圧弁内部部品、インバータ、基板類、電磁
接触器、ソリッドステートコンダクタ、
逆流防止器内部部品、圧力センサ(発信器)、
フロースイッチ(流量センサ)、ファン
③15年 加圧給水ポンプユニット全体の更新
③18年 増圧給水ポンプユニット全体の更新
ポンプには使用していれば必ず交換が必要になる消耗部品
があります。このように長期的にご計画いただくと、想定
外の出費が無くなります。5年を経過しても①の部品に異
常が無ければ、繰り越して②と同時に①の交換を実施する
ことも十分可能です。
ここでご注意いただきたいのがインバータや基板といった
電子機器です。特に基板が故障すると、即断水になる可能
性が大きくなります。ですので、6~7年での基板やインバ
ータの交換は必須と考えます。
パソコンやスマートフォンのように、給水ポンプも数年を
経て必ずモデルチェンジがあります。ご使用されている給
水ポンプが旧型になっている場合、部品もいずれはメーカ
ー製造が終了し、調達ができなくなってしまいます。電子
機器以外の部品は割と長く製造されていますので、15年で
調達できなくなることは殆どありません。
加圧給水ポンプユニットの場合、全体の更新時期である15
年目を迎えるまでに①を3~4回、②を1~2回、実施するこ
とになります。ご使用が10年を超過して、修理に数10万円
の費用が必要になる故障が発生した場合は、繰り上げて全
体を更新される方が長期的にメリットがあると考えます。
増圧給水ポンプユニットの場合、全体の更新時期である18
年目を迎えるまでに①を3~5回、②を1~2回、実施するこ
とになります。ご使用が12年を超過して、修理に数10万円
の費用が必要になる故障が発生した場合は、繰り上げて全
体を更新される方が長期的にメリットがあると考えます。
例えば、ご使用されている給水ポンプが15年を超過してい
て現在は正常である場合でも、基板が故障してしまい断水
になってから業者を手配しても、直ぐには復旧できません。
メーカーが基板の製造を終了していれば、ポンプユニット
全体の更新が必要になり、大きなコストがかかります。故
障してから修理や更新を実施するのか、故障する前に整備
や更新を実施するのか、みなさんのお考えによって分かれ
るところです。
弊社では故障する前に、計画的に整備や更新を実施される
よう推奨しています。突然の断水は生活に大きな支障を生
じます。トイレが使用できなくなることの不便は想像に容
易いと思います。安心して水が使える状態に保全されて、
日常の生活を過ごしていただきたいと考えます。
※ここに記載した数字は目安ですので、ご留意ください。